Blog記事一覧 > 未分類 > 症例紹介『TFCC損傷』

症例紹介『TFCC損傷』

2015.04.24 | Category: 未分類

こんにちわ。大森駅前整骨院の佐々木です。

ゴールデンウィーク間近になり暖かくお出かけ日和なお天気が増えてきましたね。

 

交通事故で転倒した際に手首を痛めた後から、
手首の小指側の痛みがなかなか取れない、握手して手首を振ると痛む、
握力が下がった気がするなどの症状があれば、それは『TFCC損傷』かもしれません。

 

・TFCC損傷とは

 

TFCCとは 「三角線維軟骨複合体」と呼ばれる組織のことで、
前腕は橈骨と尺骨と呼ばれる2本の長い骨で構成されていますが、
この尺骨の手首に近い部位に、TFCCというハンモック状の組織があり、
手首にかかる衝撃を吸収するクッションの役割や、
手首を安定させる役目をしています。
このTFCCが なんらかの原因で傷付き、
手首に痛みが出る疾患をTFCC損傷といいます。

 

・原因

 

TFCC損傷は一般的には道具を使って手首をよく使う スポーツ選手に多く見られる
損傷と言われています。
ラケットなどでボールを打つたびに、
手首の小指側に繰り返し圧迫力などの外力が働き、
亜急性(蓄積性)損傷するケースと、
交通事故などで手を付いて転倒した時など、
一度の外力でTFCCを痛めてしまい急性損傷するケースがあります。

 

また、加齢による変化で変性がある場合や、
生まれつき、骨折などの外傷などにより、
尺骨が橈骨より長く関節内で尺骨が突出した状態となり、

TFCCが挟まれやすくなる場合もあります。

 

・症状

 

手首の運動痛が主な症状で、
小指側の手首を押すと痛みがあり、
手首を小指側に曲げると痛みが出ます。

手首に荷重がかかるとさらに痛みが増します。

ときに手首の運動時に ひっかり感やポキッとした音を感じます。

 

・治療

 

急性期は炎症を悪化させないように患部を冷します。
続いて重要なのが固定療法です。
損傷部を固定して手首を動かさないようにすることが
とても重要となります。
固定療法を早期から行わないとTFCC部分の炎症が長引き、
治りが遅くなったり、治療が困難となるケースもあります。
固定は症状の程度や損傷部分によって、
方法や固定期間は異なり、
固定には軽めのテーピングからサポーター、
ギプス材を使用した固定など、
症状によって様々な固定法が選択されます。

 

固定期間は症状の程度によって異なりますが
おおよそ3~4週間程度で症状を改善することができます。
固定期間中、炎症の軽減が認められれば

低周波などの電気治療、マイクロ波などの温熱療法と併用して
関節の可動性に対して固くならないようにアプローチします。
手指の把握動作を最低限維持できるように、
握り動作・つまみ動作・把握機能の改善を目的とした
親指と小指の運動などのリハビリも行います。

 

損傷の程度がひどい場合や3ヶ月以上これらの治療で
十分な成果がみられない場合は手術療法が検討されます。
手術は関節鏡でのTFCC切除・縫合術などの方法が
用いられています。

 

 

痛みを我慢して治療を行わず放っておくと、
慢性の痛みが残り、難治性に移行しやすくなります。
完治への近道は、早期発見・早期治療です。
手首が痛くなったら単なる捻挫と自己判断せず
早めにお近くの医療機関に受診することをおすすめします。

お気軽にご相談ください。

初めての施術の流れ